@yuichirominato 2019.01.23更新 351views

【化学】高校時代化学赤点だったベンチャーのおっさんが量子化学を極めるため頑張るブログ(その2)


はじめに

どうしても仕事で量子化学が必要なので、化学が苦手ですが頑張ります。ちなみに数学も苦手です。

前回の続き

前回はほぼwikipediaを回ってコピペしただけでしたが、大事なことにだんだん気がついてきました。それは、色々な呼び名があるけど、「結局全部波動関数を説明している」らしいということです。スレイター行列式は波動関数のことで、電子軌道は波動関数のことらしいということがわかってきました。

ハートリーフォック近似

ハートリー=フォック方程式(ハートリーフォックほうていしき、: Hartree–Fock equation)は、多電子を表すハミルトニアン固有関数波動関数)を一個のスレーター行列式で近似(ハートリー=フォック近似)した場合に、それが基底状態に対する最良の近似となるような(スピンを含む)1電子分子軌道の組を探し出すための方程式である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC%EF%BC%9D%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E6%96%B9%E7%A8%8B%E5%BC%8F

前回のブログでは見れませんでしたが、この辺りを少しみてみます。どうやらハートリーフォック近似というのは、スレーター行列式(波動関数のこと)で近似することのようです。この近似がよくなるように、1電子分子軌道の組を探すようです。

電子相関エネルギーEcorr とは、多電子系における正確なエネルギーEexact とハートリー‐フォック近似によって計算したエネルギーEHF との差として定義される。つまり多電子系における電子間の相互作用をハートリー-フォック法で扱った場合、電子相関の一部しか取り込めていない。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E5%AD%90%E7%9B%B8%E9%96%A2

ということは、ハートリーフォック近似は万能ではなく、正確なエネルギー算出との間に差があるということのようです。しかも電子間の相互作用がきちんと考慮しきれてないと書いてあります。

ここまで頭の整理をすると。。。
・1電子分子軌道(これが何かわかってないですが、、、)のいい組を探す。
・スレーター行列式で近似する。
・正確なエネルギー計算と誤差が出る。

波動関数を、1電子分子軌道の組を探して、スレーター行列式というのを使って近似表現するということでしょうか。

スレイター行列式

結構難しくて大変ですが、「スレーター行列式」と「1電子分子軌道」を理解するよう頑張ってみます。

スレイター行列式(スレイターぎょうれつしき、: Slater determinant)とは、フェルミ粒子からなる多粒子系の状態を記述する波動関数を表すときに使われる行列式である。この行列式は2つの電子(または他のフェルミ粒子)の交換に関して符号を変化させることによって反対称性の必要条件と、その結果としてパウリの排他原理を満たす。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC%E8%A1%8C%E5%88%97%E5%BC%8F

実はパウリの排他原理はまだ理解できてませんが、もうちょい頑張ります。スレーター行列式は波動関数の表現方法であるというのはなんとなくわかってきました。

この行列式は2つの電子の交換に関して(中略)反対称性の必要条件と、その結果としてパウリの排他原理を満たす。とありますが、どうやらスレイター行列式は反対称性を満たすのでいいらしいです。

スレイター行列式は、複数のフェルミ粒子系の波動関数が持っている反対称性と同じ性質を持っている。またスレイター行列式の線形結合も反対称性を満たす。よって多電子系などを表すときに、スレイター行列式は便利なのでよく用いられる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC%E8%A1%8C%E5%88%97%E5%BC%8F

便利らしいので使います。それにしても難しいです。専門家の方はすごい。

ここでタイトルの壮大さに気づく

どうやら量子化学を「極める」と書きましたが目標が大きすぎました。正しくは、「理解する」くらいです。しかも量子化学を完全に理解するのではなく、量子コンピュータでの量子化学を理解して仕事についていくのが目的です。。。

フェルミ粒子の性質とスレイター行列式

同種の複数のフェルミ粒子からなる系の波動関数が満たすべき性質は次の3つである。

  1. 任意の2つの粒子の位置のラベルを交換すると符号が逆になる。
  2. 任意の2つの粒子が同じ座標を持つと0になる。(パウリの排他原理)
  3. 全ての粒子は区別できない。

これは行列式の以下の性質と良く似ている。

  1. 任意の2つの行、または列を交換すると符号が逆になる。
  2. 任意の2つの行、または列が同じ時は0になる。
  3. 全ての置換パターンが考慮される。

よって複数のフェルミ粒子から成る系の波動関数を表すときに、行列式を用いると便利であることが分かる。 実際、上記のスレイター行列式を見ると分かるように、フェルミ粒子波動関数の性質を全て満たしていることが分かる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC%E8%A1%8C%E5%88%97%E5%BC%8F

少しずつみていきます。フェルミ粒子の性質として、

「任意の2つの粒子の位置のラベルを交換すると符号が逆になる。」

これは前回のブログで出てきた反対称性のことであると思います。理解はできてませんが、こういうものだと覚えてます。

「任意の2つの粒子が同じ座標を持つと0になる。(パウリの排他原理)」

???わからなくなりました。同じ座標を持つというのはなんとなくわかります。波動関数の期待値が位置xなので電子の波動関数の期待値が同じになるということでしょうか。しかし0とは、、、

「全ての粒子は区別できない。」

これもいきなり出てきて全くわかりません。今後のなんか鍵になるのでしょうか。。。

ここまでwikipediaをたどって延々とたらい回しになるwikipediaあるある状態ですが、少しずつ理解してきました。ここで後輩から助け舟です。

電子軌道

先に勉強をした後輩の方が助けてくれました。感謝。やはり電子軌道は波動関数のことでしたが、上スピンと下スピン1つずつしか入らないらしいです。上スピン、下スピンがまだ理解できてませんが、このような特徴を持つことがわかりました。

スピン軌道

こちらも助け舟。電子軌道とスピンを掛け算した波動関数。 χ(x) = Ψ(r)α(ω) (上スピン)またはχ(x) = Ψ(r)β(ω) (下スピン)。電子ひとつしか入らない。とのことですが、これまでスピン軌道なんていう言葉は出てこなかったので多少混乱です。

しかし軌道は波動関数のことなので、スピンと波動関数を組み合わせた波動関数のことのようです。いきなりでてきたのでこれも今後調べる必要があります。

ハートリー積

これも助け舟。電子が複数あるときの波動関数で、単純にスピン軌道を電子の数だけ掛け算したもの。不完全。これもいきなり出てきましたが、今後調べます。。。どこで出てくるのかわからない。。。

スレイター行列式

これも助け舟。ハートリー積には反対称性がないけど、行列式にしたら持つようになる。とのこと。やはりスレーター行列式を調べていくことで見える気がしてくる。

2粒子の事例

多粒子系の波動関数を近似するための最も単純な方法は、適切に選ばれた個々の粒子の直交波動関数の積を取ることである。空間座標x1およびx2の2粒子の事例では以下のようになる。

この表現は多粒子波動関数に対するアンザッツとしてハートリー近似で用いられており、ハートリー積英語版)として知られている。しかしながら、上記の波動関数がフェルミ粒子のもののように反対称ではないため、これはフェルミ粒子に対しては満足のいくものではない。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC%E8%A1%8C%E5%88%97%E5%BC%8F

早速さっきのハートリー積が出てきました。多粒子波動関数というところは多電子波動関数ということでしょうか。上の説明でわからないのがいくつかあります。。。

直交波動関数とは?なんなのか、、、

直交波動関数

これがわかりませんでしたので調べましたが得意のwikipediaがありませんでした。。。yahoo知恵袋を見つけましたので、

量子化学の質問です。
固有関数が直交性をもつというのは具体的にどういうことを表しているのでしょうか?

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14118935484

ベストアンサー

内積が0になるということです。内積というのは、固有関数の重なり(相関)を表しているので、それが0ということは、直交性を持つ異なる固有関数は同じ状態には絶対にならないということを表しています。ちなみに固有関数とは、電子などの粒子の状態を表している関数だと思ってください。

電子の状態を表す関数=波動関数が直交性を持つとは内積が0となる。内積は波動関数の相関を表すので、内積が0ということは直交性をもつ異なる波動関数は同じ状態を取らないということのようです。これもなんかよくわからないですが、一旦飲み込みます。

アンザッツ

この表現は多粒子波動関数に対するアンザッツとあります。正直よくみたら多電子波動関数というのもよくわかってないのですが、先にアンザッツを見てみます。仮設というものらしいです。

物理学および数学における仮設(かせつ、: Ansatz, ドイツ語: [ˈʔanzats])とは、ある命題を導き出す推論の出発点におかれる前提条件を指し、経験則に基づく推測で[、のちに結果により裏付けされたものである。

こちらはなんとか先ほどの後輩の助け舟と組み合わせて考えることで雰囲気がつかめました。ハートリー積は不完全なので、これはどうやらアンザッツは多電子波動関数の表現として仮設としての出発点のようなもののようです。正しいかわからないけどとりあえず仮定してみようみたいな感じでしょうか。案の定何かが足りないと書いてありましたので。

ハートリー積の線形結合

というのも、 そもそも反対称な波動関数は以下の式を満たすはずである

{\displaystyle \Psi ({\boldsymbol {x}}_{1},{\boldsymbol {x}}_{2})=-\Psi ({\boldsymbol {x}}_{2},{\boldsymbol {x}}_{1})}

ハートリー積はこれを満たさない。この困難は、 ハートリー積の線形結合を取ることで克服することができる:

何が改善されたのか頭がついていきませんが、これはいい解決方法のようです。

この波動関数は反対称であり、もはやフェルミ粒子同士を区別しない。つまり、特定の粒子に序数を示すことはできず、与えられた添え字は交換可能である。さらに、もし2つのフェルミ粒子のどの2つの波動関数が同じとすると、この式はゼロとなる。これはパウリの排他原理を満たすことと等価である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC%E8%A1%8C%E5%88%97%E5%BC%8F

反対称性を満たすので電子の性質を満たすようです。

一旦まとめる

やはりブログ1の途中で気づいたように、全て波動関数の話のようです。つまり新しい用語が出てきたらまた波動関数なのでは?と疑うようにしました。そして量子化学分野はとても前提知識が多いこともわかりました。。。

まだまだスレイター行列式の説明が終わらないので、次回は引き続きスレイター行列式について理解を深めていきたいと思います。なかなか量子コンピュータまで行き着きません。。。つづく。